抵当権に劣後する賃借権あり。



「えー、ホルモンから焼くの〜?」
はい、空きっ腹にクリーミーな油の香りが意識の深遠にまで纏わり付く…。
カラのタンクにいきなりぶち込む!という食べ方も一つありなんでは・・・?

学芸大学に「ちゅうや(字忘れました)」という、ローカルメジャーなうまい焼き鳥屋があります。
そこに、「カクテル」という得体の知れない、金色の飲み物があります。
これは、黒ビールを少しずつ加えながら飲む、という、とても不思議な飲み物です。
グラスになみなみと注がれた「カクテル」。黒ビールを加える隙間を作るために、
最初に少しすするんですが、その刹那、誰もがその度数の強さに驚き、こう思います。
こんなものを飲み干すことができるのだろうかと(グラスがけっこうでかいのです)。
恐る恐る黒ビールを加え、黄金色を度合を増したカクテルと呼ばれているものをすーっと
飲んでみると、あら不思議、さっきまでの当たりの強さは何処へやら…。
どんどん入っていっちゃうううう〜〜!!

その「カクテル」の話を細かくしながら、新橋の店長がゲイの焼き肉屋で、ホルモンを
焼いている時のお話です。


あまいあまい煙がたまりません。
匂いだけで中ナマ一杯目がカラになってします。

銀座のクラブで働く子(子とはいっても充分に大人な年齢なんですが(笑))と仕事の話を
しながら食事をしています。
「○○さん(お店のお客さんのようです)が役員やってる会社の株、買ってみようと思うの、
あの人がいる会社ならきっとしっかりしてると思うから。ね、そうでしょ、どう思う?」

そんな話をされても困ります。○○さんは数回お見かけしたことがある程度だし、
そもそも僕は株については素人です。


そろそろ食べ頃です。お肉が熱を帯び肥っています。プルプル。
美味しいお肉は焼きすぎに注意です。

まぁそれにしても、自らの直感を信じ、行動できるひとって強いですね。

株や投資信託もいいけれど、現物はどう?競売で面白そうな物件が学芸大学に
あるけど、興味があるなら…、というくだりで話が学芸大学になり、カクテルの
話になりました。


続きまして〜赤身の投入でございます〜。

物件は、賃貸人付の物件です。
賃貸借契約書がありません。
裁判所の調査資料によると、貸主・借主共に紛失している、ということでした。
入金の履歴はきちんとあるので、家賃の額面は争いようがないですが、敷金に
ついての情報は、管理会社に残されていた薄汚いファックスの写しくらいしかありません。
なんの証拠にもなりえません。

敷金は不動産所有者の賃借人に対する「債務」です。ですから、未確定な債務を
含んだ物件購入が前提にありました。

テナント付物件を購入する際、一つポイントとなるのがこの敷金です。
敷金はあくまで「テナント(賃借人)のお金」で、賃貸人が預かっているに過ぎない
ので、退去時には定められた方法で清算・返金しないといけない返還義務のある債務
です。

以前に六本木の雑居ビルの売買に携わったとき、やはり賃貸借契約書が行方不明となって
いたテナントがいました。そのテナントさんが急に「敷金は2000万円です」と主張をし始め、
大変な思いをしたことがありました。家賃が25万円なのに、どうして敷金がそんな金額に
なるの?と誰もが疑問に思いましたが、証拠がお互いにないので、本当に面倒でした。

敷金は重要なポイントです。しかしながら、競売なので、裁判所の薄っぺらい調査資料
しかありません。ということで、調査しました。

裁判所の資料は、室内が撮影されたものがありました。
これがまず、印象よかったです。
そう、部屋が普通にきれい。
日常生活をそこで営んでいると高い確度で推測できる。
そして、朝7時ちょっと過ぎに出かけて、9時ごろには戻る。遅くても12時には明かりが灯る。
休日シフト制のようで、不定期。だけど、きちんと仕事をしている。ポストもきれいだ。
このようなテナントさんの日常を一つ一つ組み上げて、テナントさんの人と成りを推測する。
その結果、敷金の交渉もこじれることはないかな?と高い確度で推測できたので、イザ入札。


赤身の弾力がたまりません。
噛むほどに口の中で肉のうまみと唾液が混じりあい、華やかです。
咀嚼のなか、まだまだココから本番!というところで、あえてビールで流し込み、
駆け抜けた香りを思う切なさに震え、次の一口への期待を膨らませます。

賃借権が抵当権に劣後する、とは言え、実際にテナントさんと話がこじれて、退去願うと
なった場合は、相当な手間と時間と労力を要します。「確かなこと」が約束されない作業
なので、相当にリスキーです。

「もめたら強制執行で追い出せばいいじゃん」という安易な考えは絶対にNGです。
きちんとした手順を踏むことと、入念に調査をすることが必要です。

そんな学芸大学の物件です。

競売資料の画像なので、画質のせいで暗いイメージになっていますが、実物はパッとしてました。
物件の詳細はコチラをご覧下さい。

と、特殊なケースではございましたが、ご本人様の強いリクエストにより、
公開させて頂く運びとなりました。

尚、公開後、本物件をご購入したいという有りがたいお言葉をいただいますが、
所有様曰く「買った値段の倍で買ってくれるならいいわ」という取り付く島の
ないご対応を頂いております。予めご了承願います(涙)。

SIDE MENU

Public Links













Investment Links



















Other Links




SSL標準装備の無料メールフォーム作成・管理ツール | フォームメーラー